- ヤビジの島 宮古島 2 -


2006.9.12〜13



3日目も晴天。
晴天とは言っても、かなり局地的にザバっとスコールがある。
そして少し車を走らせるとピタッと雨が止む。
そんな感じの天気だ。





午前中は、前浜ビーチに行く。
途中サトウキビ畑に迷い、農家の人に道を聞いてようやく着いた。



来間大橋がみえる前浜ビーチ



日差しはかなり強い


サンゴのビーチと対象に、ここは白い砂浜が綺麗な海岸だ。
その砂浜に日の照り返しが強く、とても眩しい。

そして目の前にエメラルド色の海。
こ、これは早速泳ぐしかないでしょう!





気持ちのよい水の中は、白い砂がより透明感を強調している。
スノーケルをしてプカプカ浮いていると、これはもう極楽である。
たまに、白い魚の群れが寄ってきて、上から貝殻をヒラヒラと撒くと、餌だと思って食いにくる。

太陽を頭上にして、僕はプカプカ水に浮いていた。

しかも、僕は日焼け止めクリームを塗ってなかったから、小一時間で背中は真っ赤になってしまった。
沖縄の太陽を甘く見ていたわけではないが、水の気持ちよさに日焼け対策などどうでもよくなっていた。

その日の夜、僕は軽い日射病になったらしく、布団の中でブルブル震える有様だった。
沖縄の太陽はなめたらあかんのだ。





思う存分プカプカした後で、島の東側に車を走らせる。
島の東側には東平安名崎と言う、先端に灯台がある岬へ行く。

車を走らせると、燕が沢山飛んでいる。
時たま路上には弱っている燕がいて、たぶん車に挽かれたのだろう。

この辺りは、渡ってくる燕の飛来地であるらしいが、都会ではあまり見かけない光景だ。



東平安名崎


一日もあれば、島の見所を全部廻れるくらい島は狭い。
逆にそういったお勧めスポットより、観光客があまり来ないどうでもない漁港の脇に、ちょっとしたプライベートビーチがあったりする。
そんなプライベートビーチを探すのも有りなのではないかと、最後の方は思った。



見下げると、少し怖い岬の先端。GTのポイントっぽい。


沖縄はどうしても台風の影響を避けられない。
その為、木造の家はほとんどなく、風に耐えられる石造りの家がほとんどだ。

宮古島にも、かないり大きな台風が上陸する。
北側の西平安名崎に行った時、背の高いオブジェか何かが見えたから、いったいアレは何だろうと思った。
近くで見たら、台風で羽が全て吹っ飛ばされた、風力発電だった。

なんとも無様な格好であったが、最初は風速100メートルでも耐えられるものを設計したらしいのだが、70数メートルで羽が折れてしまったらしい。
島では、特にこれと言ったニュースがあるわけではない中で、この風力発電破損については、かなり長い間ネタとして話されていたようだ。

新しく羽を付けるのも、まして壊すのも金が掛かるということなので、そのままの状態でほったらかしにしている。
何だか羽の無い風力発電は間抜けだけど、それだけ台風の勢力は凄いのだと物語っている。

現地の人は、試験的に作ったみたいだから、あまり困っては無いらしい。



適当なポイントを見つけ釣りもする


沖縄に行くので、もちろん適当なタックルも持って来た。
どうしても沖縄というと、魚がうじゃうじゃで入れ食い状態と思うが、これがなかなか釣れない。

泳いでいるのは、カラフルな熱帯魚ばかりで、水が透明すぎて逆に釣れる気がしない。
まあ、竿を振っているだけで気持ちが良いのだけど、何か一匹釣りたい。



顔が怖いマダラエソ


テトラポットに乗って、ようやく変な魚が釣れた。
歯が凄く、顔を良く見るとなんだか怖い。

ちょっとした港で、浮き釣りをしている人が結構いたので、何を釣っているのか聞いたら「アイゴ」という魚らしい。
あまり釣れている感じはしなかったけど、餌釣りをしている人はいるのだけど、ルアーをやっている人は一人も居なかった。

それで、最後になって港の際撃ちをしていると、抜き上げ時に30越えのガーラが、もう少しでルアーを食い損ねたときはさすがに興奮した。
その後、小さいメッキが何度もルアーにチェイスがあるのだが、なかなか食わせきれなかった。





その他、マングローブ地帯や地元人しか行かない漁港も行って見たが、魚とのコンタクトは得られなかった。
マングローブでは、ガサゴソと音がしているから何かと思えば、大きなカニがいた。
このカニは食べられるらしく、高級なカニとあった。





ソーキそばも癖になって色々食べた。
これに関しては、全て同じ塩味だった。

載せる具によって、沖縄そばとか宮古そばと変わるのだが、値段が400円とかで食べられるからありがたい。

その他うまかったのはタコライス。
メキシコのタコスが沖縄に渡り、ご飯に代えてタコライスになったのだが、この辺が沖縄の良い所だ。

昔からの島文化を大切にしつつ、何でも受け入れて新しい島文化にしてしまう所は見習うべきだ。

それを沖縄の言葉でちゃんぷると言う。
ようは混ぜこぜである。

島の暖かい気候が、人間そのものを暖かくし、全てを受け入れると言った様な気持ちが出てくる。

まあ、なんとかなるさぁ!

台風が来て風力発電が壊れようと、どうせまた来るのだからほっとけ見たいなノリが良い。
その陽気さや暖かさは、沖縄音楽の音階(5音階?)にも現れている。

とりあえず海は綺麗だし、泡盛でも飲んでサンシンでも引いてれば何とかなるべ、と言う感じが良い。

最後レンタカーを返す時も、まったく車内点検をしない所も、そういった島時間のせいなのだろうか。





島には沢山のサトウキビ畑がある。

この島には山らしき山はなく、それで山から流れる川と言うのもほとんど存在はしない。
それで水は全て地下からくみ上げている。

海水は沢山あるから、雪塩なる塩が沢山取れる。





4日目は少し、街を廻る。

街の角で、野菜や果物を売っているおばさんが居た。
日傘の中でもかなり暑そうで、お客が来ないのかかなり暇らしく、携帯電話で電話をしていたのが面白かった。

島でもわりとまともな、と言うか立派なスーパーに入ると、雰囲気は東京のスーパーとあまり変わらない。
ただ、売っている食材は、シイラやナイルパーチの切り身が売っていたり、ソーキソバのファミリージャンボサイズがあるのが面白い。

後はサンゴや流木を使った土産屋も沢山あり、この辺はどこも同じような傾向だ。





とにかく天気が良くてなによりだった。
旅に出かける前は、天候がいまいちだったが、結局4日間とも天気が良かった。

店の主人が言っていたが、沖縄の天気はその日になってみないと分からないものだと言っていた。

局地的な、スコールもあるし、雲が出てきて曇るところもある。

僕らが帰る頃、台風が近づいてきて石垣島にも上陸したが、その影響なく無事東京へ帰れたのもラッキーだった。

宮古島から羽田に着き、首都高速を走っていると、ずいぶんと都会だなと思ってしまう。


そしてまたいつの日か、沖縄へ行ければと思う。





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