- 信州蕎麦の旅 -

2015.10.14−16


僕は蕎麦が好きなので、前々から長野で蕎麦屋をめぐる旅がしたいなと思っていた。
そんな訳で、戸隠に行ったばかりなのだが、また長野へ旅立ったのだ。

とにかく、前回来た戸隠がとても良い印象だったのでもう一度来たいと思っていたが、こんな早く訪れるとは思わなかった。
もともと標高が高い為もあるのだが、数日前と比べると非常に寒く、手袋が欲しい位だった。

目当ての店が休みだったが、蕎麦屋は他にも沢山ある。
幾つか廻ったが、驚く事にどこも混んでいた。
前回の印象からそれ程観光客が多いとは思わなかったが、鏡池が近くにある『そばの実』という蕎麦屋は30分以上も待たされた。
これは予想外と言うか、まさかこんな所まで来て待たされるとは思ってもみなかった。





多分、長野に住んでいる蕎麦好きの人から言わせれば、そんな観光客相手の店はどんなものかと言われそうだが、なかなか良い店だった。
とにかく、景色のいい所で食べているからなおさら良いのだろう。

近くに戸隠神社中社があるのでそちらも参拝に行く。
こちらも大きな杉が有ったりと、実に立派であった。
戸隠山へはここからスタートしてもありがたみが有ってよさそうだ(まあその分距離は歩くが)。





次の日は信濃大町にある蕎麦屋に行く。
大町も、夏の登山の時に訪れたが、自然の中を自分で運転して走るとまた趣も違う。

登山で長野県を訪れる場合が殆どだが、そう言った意味では今回の旅は長野北部の地上部を走る旅でもある。








大町にある『山品』と言う、地元の蕎麦粉を使ってる蕎麦屋に行く。
こんな田舎の蕎麦屋はあまり人が来ないかなと思ったが、あれまあ沢山いらしゃって列が出来ていた

この時期は新蕎麦の季節で、それに合わせてお客も来ているようだ。





蕎麦屋というより、一般の民家にお邪魔する感じの佇まい。
最初は細々と蕎麦を打っていたのだろうが、人が多くなるにつれ一階の部分を店にしてしまった様だ。
その為、僕が座った席の脇には思いっきり仏壇が置いてあり、思わず線香の一つでもあげたくなってしまう。
なんだかお婆ちゃんちにでも来ている感じで、とても心がなごむ。

お蕎麦も付け汁もいかにも手作りと言う感じで(もちろん手打ちに決まっているが)、特に蕎麦つゆが美味しかった。
ここで働いている年配の女性達も近所から手伝いに来ている感じで、地元の人がちゃんと働き口が有るのもよろしい。


この周辺では仁科神明宮という神社へ寄った。
実は、”神様のカルテ”と言う本を読んで、その描写がなんとも素敵であったのでどんなものか訪れてみたい個所だったのだ。





神社はこぢんまりと山の中に有り、大きな杉林に囲まれ人も居なく静寂とした感じもまた神々しい。
ここはやはり本で読んだ通り実に素敵な場所であった。
何と言うか神聖な気持ちになると言うか、ストンと気持ちが落ち着く。

雪の降る中、こんな所で年越しが出来たら良いだろうなと思う。
そう言えば僕は何時からであろうか?神社好きになってしまった様で、まあそれも年を取ったと言うことだろう。
たぶん10数年位前だったらあまりこれ程興味は持たなかったんじゃないかな?

そこから山間部を抜け別所温泉へ。





ちょっと街を散策したが、日が暮れるとあまり外を出歩く人が居ない。
東京では18時と言ったら、まだまだ帰宅途中の人で溢れかえっているのに、何なんだこの人気のなさは。
ただただ近くに流れる小さな川の音と、秋の虫の音だけがするだけ。





ただ朝は早い。
朝早く起きて、近くに多宝塔を拝みに行く。

まだまだ田舎の方は、太陽と共に生活すると言う事が当たり前なのかもしれない。


そして三日目はまた上信越を北上して、ウチのヒトのリクエストである小布施へ。
『鼎』(かなえと読む)という蕎麦屋へ行く。





ここでは十割蕎麦を食べたが、正直ここの蕎麦が一番おいしかった(と言うか好みだった)。
でも十割蕎麦ってどうして大根おろしが付くんだろう...。

まだ昼前なので空いていたが、店を出る頃には既に人が並んでいた。
小布施という街は、物凄く観光客が集まるそう言う場所であったのだ。


正直、蕎麦を三日間連続で飽きるかな?と思ったが、飽きることなくとても美味しくそして楽しく頂く事が出来た。
もちろんまだまだ信州蕎麦は奥深く、さらに探究してみたいが、その前に自分でも蕎麦を打ちたくなってしまった。





それはともかく、長野は本当に素敵な所だ。
食べモノでも何でも”長野”と付くだけでブランドみたくなってしまうし、僕が茨城出身だからじゃないけどやはり山の魅力もあるのだろうな。
ブツブツ...。


でも冬は辛そうだ。





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