- 突風と熊と雪道 -


2004.4.25


那須岳(1900m)は所々で硫黄のガスが出ている成層火山群だ。
 
天気は快晴とまでは行かないが良い天気だ。
しかし、バスから登山口に降りるとものすごい突風で、踏ん張らないと吹き飛ばされてしまうくらいだ。
雲の流れが異様に早い。
そのため目の前に見える那須岳が空からの光の関係で、影が出来きたり暗くなって平面的になったりとする。
山の風景はやはり天候できまるものだなあと思った。

 
最初のうちは風が強いため行ける所まで行って引き返そうと思ったのた。
だが、思った以上に見事な山の景観についつい足が前へと出てしまう。



左は茶臼岳


すでに標高は1000m以上あったので木々が1本も無く、おまけに火山の山なので岩だらけ。
つまり風をまともに受けてしまうのである。
まるで台風並の冷たい風に、指先や顔が痛くなってきてかなり参ってしまった。
 
強風の影響でコースを少し変更し、とりあえず朝日岳の山頂を目指す。
スタートから朝日岳までは岩だらけのガレ場を歩く。
途中に雪の崖が数箇所有り、そこを滑らないように渡っていく。
万が一滑って落ちてしまっても下から這い上がってくれば良いのだが、やはり怖い。
怖くておもわず笑ってしまう。3点歩行で何とかわたりきる。



落ちるとスタートからやり直しだ



今度はガレ場だ

 
突風とその空気の冷たさに参りながら朝日岳の山頂に到着。
風が無ければもっと余裕があるのだけど、やはり頂上から見る展望は素晴らしい。
2000メーター下に広々とした平野が広がる。



朝日岳ピーク

 
次は樹氷と化したシャクナゲ地帯を歩く。
やっとこの辺で風が治まりほっとする。
那須岳は短い間隔で岩場、シャクナゲの平地、林など次々に景色が変わって行くので飽きることは無い。


 

三本槍岳はピークだけ目指す。
ここからの展望もかなり良く、目の前に見える山(あー名前忘れた)はかなり格好が良く絵になる山だった。
樹氷と化した植物を見ると、これでも生きているのだから生命力の高さを感じる。






旭岳


 
下りの林で、そう言えば「春になれば熊が出るので気をつけて」と言われたのを思い出した。
急に後ろが気になり出した。そして少し立つと林の中でウーと獣らしきものがうなる声が聞こえた。
ヤバイと思い一目散に逃げた。
しかしそれは獣の声ではなく飛行機の音だったが、真剣に驚いてしまった。
(熊に注意する...1.鈴を鳴らす 2.ラジオを鳴らす 3.大声で話す 4.もし熊とあったら怖がらせない)
 
下りは熊に少しびくびくしながら降りる。
それでいて雪道が続いていたので、滑ったりズボズボと足を潜らせ、歌を歌いながら下山した。
 
ゴール近くになかなか良い感じの秘境の露天風呂があり、入ろうかと思ったがタオルを持った来てなかったので断念した。





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