- 小さき者(大岳山) -

2007.2.4


東京の奥多摩の大岳山(1260m)に登って来た。

この時期は、山頂付近は雪で覆われているみたいなのだが、確かに雪は有ったがそれでも少ないほうだった。
暖冬の影響もあり、どちらかと言うと冬にしては暖かい山登りが出来た。

客が少ないから、ほとんど赤字ではないかと思えるローカルバスで登山口付近まで行く。
桧原村は数年前に一度来ているから、何となくだけれど記憶がある。



杉林を歩く


日が昇るにつれ、じわっと汗を掻くほど暑くなってきた。
上に着ていたジャケットを丸めて、ザックに縛り付けた。

所々に、杉の木が倒されていて、木の一本一本に日が当たるように間引きをしている。
こういった作業をする林業も、なかなか大変な様である。



いくつかの滝もある


よくテレビなんかで出てくる、荒修行をしていそうな滝がある。
水量はあまり多くないみたいだ。

途中、つづら岩という岩壁があり、クライミングをされている方がいた。
どうもこの壁がが、クライミングの練習をするのに最適らしい。
僕らは、木漏れ日の中をてくてく歩いていく。



大岳山の全貌が見えた



尾根らしい場所にでると、大岳山が見えた。
よく見ると、なにかガソリンスタンドみたいなものが見えるが、まさかガソリンスタンドがそんなところにあるわけではない。
実際それは、布団であった。この日はよく晴れていたので、布団干しをしていたのだった。
ここから、さらに左肩の尾根を登っていく。


相棒は、万が一遭難に向けて(まあ奥多摩で遭難は無いと思うが)、沢山の食料を持ってきていると言った。
内容を聞くと、カップラーメンとパンが2個とお菓子であった。
この時すでにパンを2個とも食べていたので、いったい何が遭難の為の食料なのかと思ってしまった。



山梨方面は富士山が見えた


ようやく富士山が見えたのだけれど、その脇っちょにチョンととがった山があった。
一瞬、槍ヶ岳かと思ったが雪を被っていなかったので、たぶん金峰山か何かだろう。

左肩の尾根を登っていくと山荘と展望台があった。
展望台の策に、沢山の布団が干してあったので、先程これがガソリンスタンドっぽいものをかもし出していたのだ。
それにしても、天気がいいので布団は良く乾くだろう。

そこから、少し言ったところに神社がある。
山の上にある神社なので、あまり立派では無い。
しかし、脇にある狛犬がなかなか愛嬌のある奴で、何となく微笑ましかった。





この神社を越えてあと少し登ると、頂上はすぐそこだ。
しかし、標高と大きな杉の影で、多少の雪が固まって道が滑りやすくなっている。



霜柱





頂上には登山客が10数人いた。
その中には外国の方もいるのが印象的だった。
風景的には、富士山がぼんやりと見えているだけだった。

しかし予想外というか、日差しが結構暑い。
山の頂上というのは、風を遮るものが有るわけではないので、とにかく風が強い印象がある。
その風がまったくなく、シャツ一枚でヌクヌクと暖かい。

火を沸かして食事の準備をした。





食事をしていると何処からともなく、小鳥が集まってくる。
おこぼれを頂に来たのだ。
そしてこの鳥達が、また人間を怖がらないと言うか、非常に馴れ馴れしいのだ。



後ろを振り向くと、かなり近い所にとまっていた


ヤマガラと、それより一回り小さいコガラが数匹いる。
鳥達はバタバタと(近くで聞くと結構凄い音だ)、周りを飛び交う。
何気に手の平を出すと、鳥はチョンと手の上に飛び乗ってくる。



「何かくれ」


面白そうなので、少し実験してみた。



「何だよ葉っぱかよ!フン!」



柿の種。ピーナッツを見ている。



「変なことするなよな」



「よっこらしょ」




「いただきー」



「もっとくれ」


多分冬の時期で餌が少ないせいあるが、人間が餌をくれる事を分かっているようだった。
彼らは小さいけど凄くタフなのだ。








降りは御嶽山の方から下山する。
北側に位置するので、所々道が雪で凍っている箇所がある。
最初のうちは、ゆっくりとそれを通過していたが、油断した隙にツルっとすべり思いっきりしりもちをついた。
同時に両手を付いたのはいいが、手のひらを少し怪我してしまった。








やはりめんどくさがらず、持ってきたアイゼンを装着し下山した。
最後は村落を抜ける。









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