- 飛行機雲(三ツ峠) -


2008.1.19


「冬はやっぱり至近距離からの富士山展望だ」
そんな相棒の言葉で、山梨の三つ峠(1786m)に登って来た。





都心でも気温は10度を下回る寒さなので、ここは完全防備で挑む。
無人駅だった三つ峠駅から、すでに屹立した三つ峠の容姿は見えていた。
何はともあれ最近は運動不足なので、この程度の山が丁度良いのかも知れない。
この時期の貧弱な精神を鍛える為では無いが、まさにここは信仰の山なのであった。



三つの峰が見える


登山口の途中で、三つ峠を双眼鏡で覗いている人に声を掛けられた。
どうも途中の滝が凍り付いているとの事だった。
話を聞いた感じ、この方は三つ峠マニアとでも言おうか、いろいろとこの山について調べているようだった。
世間には、いろいろと趣味思考があるのだ。

急な登山道を歩いていると、さすがに熱くなってきたので、ここからジャケットを脱いだ。
常に体を動かしていれば体は熱を発散させるけど、これが動かないでいると凍える様な寒さが戻ってくる。
ここは上手い具合に体温を調整しなくてはならない。



日頃の行いが良いから天気は良い


あまり生命感ない閑散とした林だ。
遠くで木を切り落としているチェーンソウの音だけが聞こえる。
登っていくうちに汗を掻き、次第に左膝が痛みかけてきた。
若干展望が開け、富士山が見える場所で適当に休憩を取る。





山道は予想していた雪が全くなく歩きやすい。
一応アイゼンは持って来たのだが、それはザックを重くしているだけであった。








途中にカチカチに凍った滝があった。
麓から双眼鏡で見ていたのはコレだったのだ。



屏風岩付近


山道が平坦になってくると、屏風岩が現れる。
堅牢で巨大な岩壁はなかなか圧巻だ。
わざわざここまでロッククライミングをしに来る方もいるらしい。
この日も、岩の上の方で声が聞こえたので、数人が登っているみたいだ。
という事で、僕もやってみた...。



しがみついているのがやっと


と言うか、ただ真似事をしただけだった。
良い子はマネをしない方がいいと思う。



屏風岩


この岩を過ぎれば山頂は目の前に見えてくる。
空にはひっきりなしに飛行機が飛んでいる。
上空が冷えている為か、長い飛行機雲を残していく。
まるで遠くに見える山脈に吸い込まれている様だ。





頂上からは、雪を被った富士山や南アルプス拝むことが出来る。
この富士山を写真に収める為に、幾多のカメラマンが訪れる。
丁度昼時だったので、残念ながら光が逆行になってしまったが。





山頂で外人さんに「コンニチワ」と挨拶され、相棒が「何処の国から来た?」と質問したが、相手は「??」状態だった。
それと山荘で飼われている大きな白い犬が、太陽の日を浴びて気持ち良さそうに昼寝をしていた。
この日は、風も無く天気も良かったので、気温は低いが体感温度は高く感じた。
バーナーでお湯を沸かし、カップめんを啜る。
至福の時である。





下りは北側を歩くので、やはりいくらか雪があった。
驚いたことに、ここを山荘のジープが登ってくる。
轍に沿って歩いていたが、所々では凍っている箇所もあった。
やはり雪道は歩きづらいのか、途中でアイゼンを装着しているオジサンがいた。
「すべるのが頭にくるんだよ」と言っていたが、アイゼンを着けていても思いっきり転倒していた。
多分4本アイゼンに問題があるのだろう。
仕方なく、僕らもアイゼンを装着し下山した。





下山途中で、ルートを間違っていることに気付いた。
また戻る事は出来ないので、通行止めの林道を歩く。
いくらか距離を歩くことになるが、それはそれで仕方ない。



母の白滝






ちなみに三つ峠の別名は『開運山』と言うらしい。
距離にして18キロ以上を歩いた。








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